2011年6月15日水曜日

世界の皆様こんばんは。



巨神兵は相変わらず、仏語学校と仕事先を往復する日々を送ってますわい。 あー 忙し。

現在、昼間は学校に通いつつ、夜と週末はモントリオールの片隅にあるファーストフードレストランで働いております。 
そろそろ8ヶ月経過するところ。 いい加減仕事にもすっかり慣れてしまって、快適この上ない。


まぁいいや。


早速本題なんだけど

職場のパートナーとも言うべき同僚がどうやら

「盗み」

をやらかしてるようなのだ。 もちろん「お金」ね。
前々から不審な行動が目に付いたんで、ここ数ヶ月一人でチェックしてたんだ。
この間の日曜日にになってようやく確信が持てたんで、ついに行動開始した。

さすがに金はまずいべと思ってさ。


なんか、すんごく長くなっちまったので、本当にお暇な人は、どうぞ読んでみてちょ。


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1 A

当該レジ係の女性(Aとします。)は、俺よりずーっと長く働いていて、まぁ俺の先輩みたいなもんなんだけど、常日頃から店の食べ物を持ち帰ったりしてるので有名だったんだ。
うちの店の方針も、従業員はタダで食い放題ってことなんで、ボスも食べ物までは大目に見てくれていた。

また、うちのファーストフード店の規模は非常ーーに小さいんで、基本的に「調理係」と「レジ係」の二人っきりで店を回してる。
俺はその「調理係」、そして「レジ係」のA、という分担でやってるんだ。

ちなみに彼女、Aは、以前チョクチョク仕事をサボる・投げるので、巨神兵と言い争いになったりしてた。

でも、最近はちゃんと働いているなーと思ってた。 その矢先の出来事である。



2 日曜日

客もほとんどいない退屈な日曜日、いつものように二人で働いていた巨神兵は、ふと、ある事に気づいた。

会計を終えた料理待ちの客のトレイ上に、レシートが乗っかっていない。
(通常、オーダー内容に間違いが出ないよう、客のトレイ上にはレシートを乗っけて待ってもらうことになってる。)


巨 「A、客のレシートは? 会計済ませたんだろ?」

A 「あー、お客さん取っちゃったみたい(汗)。 ゴミ箱にすてちゃったみたいね(汗)。」

巨 「?そう・・・(何でそんな焦ってんだ?)」

何だか違和感を感じた巨神兵は、後ほどAがレジを離れた隙に、カチャカチャっとレジを操作して販売履歴をチェックしてみた。
(巨神兵は調理係であるが、万が一に備えレジの簡単な操作は自分でできるようにしている。)


・・・無い。 さっき売ったはずの20ドルほどの商品が入力されてない。 どこ探しても無い。 金は受け取ったのに・・・


そりゃあレシート出せないはずだ。  こりゃ、やっちまったな。 Aさんよ。



3 尋 問

巨 「A、ちょっと聞きたいことあんだけど。」

A 「何^^? 何かあったの? 真剣な顔ね。」

この野郎、完全にとぼけておる。 


巨 「さっき売ったやつだけどさ、レジに入力されてないんだけど。 会計は済ませたはずだよね。 俺見てたし。」

驚きでAの目ん玉が、グーーーーっと大きくなる。

なんてわかり易い奴w


A 「え、え!? そんなはずないわ、ちゃんと入力したもん! チェックさせてよ。」

そうして二人で画面と睨めっこすることになった。
Aは購入金額が近い適当な履歴を見つけては、「ほら、あるじゃない。 これよ!」

なんつって誤魔化そうと試みる。 巨神兵はバカではない。


巨 「これは違う客の記録だね。 確かに金額は近いけど、この客はメガネをかけた男の人で、1時半ごろに食いに来たんだ。 ほら、入力時刻も1時33分になってるだろ? 俺の言ってる客は1時09分に来たフィリピン人のおばさんだよ。」

彼女の目が再びグーーーって大きくなる。  ・・・こやつ面白いではないか。

当日は異常なほど客が少なかったのが裏目に出た模様だ。 全員覚えておるわ。 愚か者め。


結局、その後は入力した、してないで議論になっちまったんだが、最後は彼女の

A 「入力忘れちゃったみたいー^^ 良かったミスが見つかって! 巨神兵ブラボー!グッジョブ!流石ね!」

の強引な一言で幕を閉じることとなった。

全然納得いかないのだが、レジの中の実際の金額を数えた結果、きちんと受け取った額が全て入っていたんだ。 (まぁ、機械に入力されていない余剰分はいつでも抜き取れるが。)

これでは、単なる入力忘れと主張されれば反論できん。 悔しいが、巨神兵の疑念を証明する手立てが無い。


でも、巨神兵は確信した。


こいつは、間違いなくやってる。


ここ8ヶ月ほど、彼女と組んできて数々の不自然な行動を見てきた。 レジがあるのにかかわらず自前の電卓を使っていたりね。 (この行為はこの業界で完全にアウト)

ようやく今日になって、今までの彼女の不自然な行動に整合性がとれたような気がした。


こいつは、放っておくわけにはいかん。 一応、いやいや、立派な犯罪行為だ。 



4 告 発

帰宅した俺は、早速ボスへの告発を準備した。

口頭で伝えることもできるが、なるべく感情を排除しつつ、客観的な視点、かつ理解容易なように順序立てて説明する必要があったため、一筆したためることにした。


さっそく妻に告発を準備するぜ、と伝えたところ

妻 「Aの知り合いにヤバイのいないの? 大丈夫?」

と心配する。

そんなこと考えもしなかった巨神兵だが


巨 「うーーーーん、彼女の知り合いで一番キテるのは・・・。」


巨 「あ、俺だわw」


妻 「なら大丈夫ね。」 


理解力のある妻で巨神兵幸せである。



はぁ~ 久々に本気で文章書いたぞ。 第1章と第2章の豪華二本立てだ!

第1章は、当日起きた事象のみを時系列に淡々と記入。 第2章は、各事象について自分なりの考察、疑念、かつ今後の予想を書いといた。

文章中にAに対する個人的な不満等が表現されてないか、しっかりチェックした。 

告発側の信憑性も問われるものだ。 巨神兵は未だに一番の新人だし・・・



「突撃じゃ~。」 翌日、告発文を手に仕事に向かう。 ちょっと楽しそうなのは気のせいである。



職場に到着

ボスのオフィス周辺には、何人かがたむろしていて近づけない。 ボスが完全に一人になったところでないとだめだ。

実際に「あれ」をやってるのは、Aだけとは限らないもん。 うちはそういう職場です。


しばらく待つと、ボスがスタスタと一人でオフィスを後にした。 ケツを追う巨神兵


巨 「ボス、いきなりだけどこれ読んで。 質問あったら呼んで。」

トイレに立ったボスをとっ捕まえて、早速手渡した。
突然の意味不明な行動に彼女の目もグーーーっと大きくなる。
なんだろねこの国の人たちは。


しばらくして、こっそりオフィスに呼ばれて話し合ったのだが、ボスはしっかり信用してくれたし感謝すらされた。 そして、この件はボスが一任することとなった。

ボス「私は彼女にチケットを切るつもりはないわ。 巨神兵もわかって頂戴。」
まるで日本人みたいな言い草で念を押されてしまった。 空気読めってか。

つまり警察には行ってくれるなってことだ。 巨神兵もそこまでしません。 大体俺の金じゃないし。



5 その後

次の日から、レギュレーションが変わった。 ボスが全員を集めて、レジのやり方をガラッと変えた。 レシートがトレイの上に無い場合は、飯を出せないことになった。
こりゃ客も巻き込むなw

皆は状況が理解できず、不満めいていた。
一番下っ端のくせに事情を知ってる巨神兵は、ちょっと楽しくなった。


そして

調理専門だったはずの巨神兵に対し「レジ打ち及び接客」のトレーニングが始められた。
スタッフ全員がレジを使えることを示すことで、抑止力にするつもりらしい。

きびしぃーー


信じられないことに、Aは未だに普通に働いている。 ボスはAに疑いをぶつけたはずなのだが、彼女の「単なる入力ミス」という主張を覆せなかったようだ。 なんて図太いやつ。 ありえん。




再度ボスに呼び付けられた巨神兵には、「Aの行動を逐一監視・報告せよ。」という裏任務が与えられた。 


わー めんどくさ

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ここまでが、昨日までの流れです。 今後はどういう形になるかはわからないけど、巨神兵の仕事が倍増したのは確実です。 告発なんて誰もしたがらないわけだ。


でも、こんな面白いことが度々起こるのがカナダの良いところであり悪いところ。


最後に、こんなクッソ長い日記読んでくれてホントありがとございます。 今回ホント長いわ。


・・・まぁいいや。


したっけ。